既に国内業者を使ってFX取引をしている方、あるいはこれからFXトレードを始めようかと考えているんだけど、国内業者と海外業者はどちらが有利なのだろうかと悩んでいる方、それぞれいらっしゃると思います。
現状、FX取引といえば国内業者の方が利用者数的には多いのですが、満足度や優位性という観点からは必ずしも国内業者の方が優れているとは言い切れません。
国内のFX業者と海外のFX業者では注文方法や取引プラットフォーム、手数料、最大レバレッジなどいろいろな面で違いがあります。そのため、国内から海外業者へ移行してきた方も取引方法の違いなどに注意しておく必要があります!
そこで今回は、国内と海外のFX業者の注文方法の違いに着目し、これからスムーズに海外業者で取引ができるようにポイントを絞ってわかりやすく解説していきましょう。
国内と海外のFX業者では注文方法が異なる?
まず、基本的に抑えておかなくてはならない点として、国内FX業者が「OTC方式」という注文方法を採用しているのに対し、海外業者は「NDD方式」を採用しているという点です。
国内業者のOTC方式とは?
OTC方式とは「オーバー・ザ・カウンター」の略で相対取引という意味です。つまりトレーダーはFX業者が提示したレートに対して注文をぶつける形になり、逆にFX業者はトレーダーから投げられた注文を「呑む」形となります。
このOTC方式の場合、ある意味トレーダーと業者は利益相反の関係となります。もちろん業者は呑んだ注文をそのまま放置するわけではなくすぐに有利なレートで別の業者に投げたりインターバンクで反対取引を実施したりするわけですが、大前提として注文及びその約定結果に業者の裁量の余地があり、往々にしてトレーダー側に不利な状況が発生するという点が最大の問題なのです。
海外業者のNDD方式とは?
一方、海外業者のNDD方式は「ノーディーリング・ディスク」の略で間に業者の裁量を全く挟まず、トレーダーの注文をほぼダイレクトにインターバンク市場に流すという注文方法です。
このNDD方式の場合、業者は単なる仲介者としての役割しか担っていないため取引の透明性が高いという長所があります。NDD方式では注文ごとの手数料が業者の収益源となりますからトレーダーに不利なレートで恣意的に約定させる必要性が全くないのです。
国内と海外ではプラットフォームが異なる?
プラットフォームというのは簡単に言えば「取引環境」のことです。既に国内業者でFXトレードをされている方であればピンとくると思いますが、国内業者の場合はそれぞれ各社が独自のプラットフォームを用意しています。
取引ツールとしてダウンロードしPC上で起動したり、スマホアプリとして提供されていますよね。
それに対して海外のFX業者の場合、信頼性の高い特定の取引ツールを各社が共用しているケースが多いのです。
海外FXで利用が多いMT4とは
海外FXで最もポピュラーなプラットフォームは「MT4(メタトレーダー」です。MT4最大の特徴は初心者でも簡単に自動取引を実現することが可能という点です。FX市場は御存知の通り土日以外は基本的に24時間動き続けています。これを人間が自分の目と手で追いかけるのは不可能ですよね。そこでMT4を利用してコンピューターに取引を任せてしまうというわけです。
海外FX業者では、最先端のトレード技術をそのまま活用することができるというメリットがあるのです。
取引手数料は国内と海外でどちらが安い?
単純に取引手数料を比較した場合、国内のFX業者の方が安いケースが多いと言えます。これは前述した通り、国内業者はOTC方式という注文を採用しており、自分たちの裁量によってある程度約定レートを操作することが可能であるためです。つまり、取引手数料を下げても、トレーダーに不利なレートで約定させることによって業者の収益は確保できるというわけです。
一方、海外FXの場合は業者によって手数料には差があります。海外業者はDD方式で注文をインターバンクへと流すためOTC方式のような裁量を挟む余地がありません。その分だけ手数料が高くなってしまうこともあるわけですが、透明性は間違いなくこちらの方が上になります。
見た目の手数料の安さだけで国内業者を選んでしまうと、結果的にはトレードそのものの収益が悪化してしまい「損になる」事が多いと言えるのです。