FXでは投資した通貨の本質的な価値が上昇する以外にも、スワップポイントという形で利益を得ることが可能です。
スワップポイントを投資のオマケとして考えるトレーダーもいる一方で、むしろスワップポイント自体を積極的に狙っていくトレーダーもいるくらいなのです。
今回はスワップポイントについて正しい知識を勉強するとともに、スワップポイントに関する注意点や実践的なトレードへの活かし方についても学んでいきましょう。意外と無視することのできない存在がスワップポイントなのです。
スワップポイントを狙って利益が出せる?
スワップポイントとは
通貨にはそれぞれ「調達コスト」というものがあり、これを別の呼び方で「金利」といいます。つまり、金利が高い通貨を買い(ロング)、金利の低い通貨を売る(ショート)するということは、その差分の金利を収入として受け取ることが出来るという意味になるのです。
この金利差における収入を「スワップポイント」といいます。高金利通貨を買い、金利の低い円が売られるというケースがよく見られるのは、このスワップポイントを狙いにいくトレーダーがかなり多いためなのですね。
スワップポイントは1日ごとに発生しますが、日をまたがないトレードについてはスワップポイントは全く無関係となります。借金で言えば即日返済を受けるのと同じ意味ですので金利も生まれないというわけですね。
そのため、デイトレーダーやスキャルピングトレーダーはスワップポイントには興味を示しませんし、逆にスワップポイントを重視するトレーダーはポジションを比較的長く持つ長期投資家が多いと言えるのです。
スワップポイントを狙うメリット・デメリット
スワップポイントは投資した通貨の値上がりや値下がりとは関係なしに発生するものですから、ある意味安定収入と言えます。これはスワップポイントの大きなメリットなのですが、逆に注意すべきデメリットもあるので覚えておきましょう。
スワップポイントに意識が傾き過ぎるとついつい大きなポジションを抱えてしまいがちになります。
しかし、通常よほどの低レバレッジでポジションを作っていない限り、通貨本来の値動きの方が、損益全体に与える影響はどうしても大きくなってしまうのです。つまり、スワップポイントだけに目が眩むと本末転倒な結果になってしまう恐れが高いと言えるのです。
また、金利の高低を間違ってしまうと逆にスワップポイントを「支払う側」になってしまうケースもあります。例えば豪ドル円のショートというポジションを作った場合、これは豪ドルを売って円を買う取引ですから、金利は逆に支払いとなります。
すると口座からは毎日毎日スワップポイント分のお金が引かれてしまうのです。
その他、スワップポイント狙いのメリットとしては「為替動向を頻繁にチェックする必要がない」という点も重要です。安全志向でレバレッジを低めにしている限り、相場の細かな上下は無視しても構わないのです。
スワップポイントで稼げる方法とは?
ではスワップポイントを活用して可能な限り大きく稼ぐ方法について解説していきましょう。
まず大前提として、自分が口座を持っているFX会社ではどのような高金利通貨、低金利通貨が用意されているのかを知っておく必要があります。
特に海外FX業者では売買のできる通貨ペアの種類がとても多いですから、その中でスワップポイントの金額が大きい上位5種程度は常にチェックしておくことが大切です。
次に候補となるとなる通貨ペアを見つけたら、「一発で大量購入しない」という点が重要になります。
前述した通りいかにスワップポイントが魅力的であっても買った通貨が思いっきり値下がりしてしまえばトータルで損となってしまいます。ですから、スワップポイントで安定して稼ぐためには何度も何度も小分けにして投資するのが良いのです。
スワップポイント狙いでポジションを構成するのにおすすめなのは木曜日です。木曜日に取引した通貨は翌日の金曜日から正式にスワップポイントの付与対象となります。すると、いきなり週末の土日を挟みますから一気に3日分のスワップポイントを受け取ることができるのです。
細かな工夫の積み重ねによってスワップポイントは大きな利益をもたらしてくれます。