3月3週目の為替はこう動く可能性が高い!
米ドル円は再び下値模索の動きとなっており、105円台に突入しそうな状況となっています。トランプ政権の進める保護主義的な動きが米ドル安に拍車をかけているのは間違いないと言えるでしょう。
数ヶ月前まで大きな関心の寄せられていた北朝鮮問題も、韓国との首脳会談が具体的に模索され始めるなど平和的な解決に向けて状況は刻一刻と変化しています。北朝鮮の核開発が完全に停止・撤廃されればリスク選好度は高まるはずなのですが、今のところあまり円安米ドル高になるムードは醸造されていませんね。
今後しばらくは米国発の貿易戦争の行方に注目は集まりそうです。要人発言の内容を細かく精査する必要がありますが、トランプ大統領、商務長官、国家経済会議委員長など登場人物の言葉が全て微妙に違う方向を向いているため、まだもうしばらく混乱が続くと見られています。
米ドル円は105円、ユーロ円は130円と重要な下の節目に到達間近となっています。しばらくはロスカットを巻き込んだ突発的な下方向への突っ走りと、そのリバウンドを意識しながら短期トレードに軸足を置いて戦略・戦術を練った方が良いでしょう。
今週の注目経済指標
アメリカ・消費者物価指数
- 日時 : 3月13日(火)21:30
- 前回 : 0.5%
- 予想 : 0.2%
消費者物価指数は経済の過熱度を示す上で非常に重要な経済指標です。年々注目度は高まっており、特に現在のような景気拡大局面においてはバブル対策として中央銀行がどのような策を取るか、投資家達の関心が強まっています。
消費者物価指数は個人が物を購入したり、サービスを利用したりする際にどのくらいの金額を支払っているかを示す指標です。個人の消費はアメリカのGDPの大部分を担っていますから、消費者物価指数の急激な拡大はインフレを強く示唆するものとなります。
特に食料品とエネルギー価格を除いたコアコアと呼ばれる消費者物価指数は実体経済を素直に反映する指標として重要です。
今回も特にサプライズが無ければ米ドルの金利引き上げに向けてFRBは着実に歩みを進めていくことでしょう。
日本・機械受注
- 日時 : 3月14日(水)08:50
- 前回 : 11.9%
- 予想 : –
日本の経済指標としてはかなり重要度の高い物となります。日本の景気は引き続き順調で業界によってムラはあるもののようやくアベノミクスの効果も地方まで伝搬しはじめているようです。
ただしインフレ率はまだまだ日銀の目標とする2.0%実現には程遠く、日銀副総裁就任予定者からは早くも「追加緩和策もありうる」との発言が飛び出しています。そのため、仮に機械受注の結果が良好であったとしてもすぐさま円高へと繋がるわけではなく、むしろ投資家のリスク選好度が高まった結果、外貨への投資が増え、円は安くなる可能性が強いと言えるでしょう。
サプライズがあった場合は初動の方向に素早く乗り、利益が少しでも確保できた時点でスパッと降りるヒット・アンド・アウェイ戦法が有効となりそうです。
中国・鉱工業生産指数
- 日時 : 3月14日(水)11:00
- 前回 : 6.6%
- 予想 : 6.1%
中国国内の設備投資状況及び、海外からの設備受注状況を示す指標と言えます。中国の鉱工業生産品は2016年以前に既にピークアウトしており、それ以降は伸び率が徐々に低下。現在は6%台で推移しています。もちろん6%台という数字は低いものではありませんが、かつて中国に対してバラ色の未来を描いていたような時期は過ぎ去ってしまったと言えるでしょう。
中国経済は安定期入りしており、世界経済の下支えとしては機能するものの強力な推進力を持つエンジンではありません。今回の指標についてはネガティブサプライズがなければ市場に大きな影響は与えないと考えられます。ただ、同時に小売売上高の発表もありますから、こちらも併せて確認するようにしましょう。
アメリカ・小売売上高
- 日時 : 3月14日(水)21:30
- 前回 : -0.3%
- 予想 : 0.4%
数ヶ月スパンでのトレンドを追いながらその動向を見極めるべき指標と言えます。個人消費が低迷すれば米国経済には間違いなくダメージとなるため注意が必要です。現時点では個人消費の長期低迷は全く予見されていませんが、保護主義的な動きを強めるトランプ政権の影響が今後どのように個人消費にまで波及してくるかは未知数と言えます。
前回発表された1月分はマイナス数値となりましたが今回は再びプラス0.4の予想となっています。過去数年では二ヶ月連続でマイナスとなったケースはありませんので、もし今回ネガティブサプライズとなった場合は米ドル安・円高はかなり進み、105円の壁も突破されてしまう可能性が高くなります。同時に生産者物価指数やMBA住宅ローン申請数なども発表となるため、為替相場の動きが大きくなる可能性も高いと言えるでしょう。
NZ・実質GDP
- 日時 : 3月15日(木)06:45
- 前回 : 0.6%
- 予想 : –
ニュージーランドドルを取引するトレーダーにとっては最重要経済指標と言えるでしょう。ニュージーランドは隣国であるオーストラリアの影響を強く受ける国であり、オーストラリアドルとの相関性も極めて高いと言えます。
オーストラリア及びニュージーランドドルについてはロング・ショート戦略が有効であり鞘抜きに徹することで小さな利益を積み上げる朱蒙も有効となります。
両国の重要経済指標発表時には鞘が拡大しやすくなるため、エントリーポイントとしては極めて有効です。
米ドルの調子が今ひとつな環境の中で、数少ない収益源として過去の値動きを調査してみるのも良いかもしれません。
スイス・中銀政策金利
- 日時 : 3月15日(木)17:30
- 前回 : -0.75%
- 予想 : –
スイスはユーロを採用していません。ですから当然スイス・フランは独自の値動きを続けているわけですが、過去にはスイス中央銀行が突如としてフランの価格維持を放棄するといった発言を行い市場を大混乱させるなど、意外と「何が起こるか分からない」おもしろい通貨と言える側面もあります。
とは言え基本的には安全性・安定性の高い通貨ですから余剰資金を少しでもスワップ金利を受け取りながらキープしておきたいという場合には便利な通貨と言えます。感覚的にはカナダドルと近いものがありますね。
アメリカ・フィラデルフィア連銀景況指数
- 日時 : 3月15日(木)21:30
- 前回 : 25.8
- 予想 : –
その名の通り、フィラデルフィア連銀の発表する景況指数です。毎月恒例ではありますが注目度は高いですから見逃せませんね。今回は同時にニューヨーク連銀の製造業景気指数や輸入物価指数、新規失業保険申請数も発表となり今週の大きな山場を迎えます。全ての指標が全くのノーサプライズとなる可能性は高くありません。何らかの動きが為替市場にはあると睨んでおいた方が良いでしょう。
これらの経済指標の発表後は翌午前5時に対米証券投資が発表になるだけで特にイベントはありません。エントリー、クローズのタイミングが難しくはなりますがトレードチャンスには違いありませんから準備万端で臨みましょう。
日本・鉱工業生産(確報値)
- 日時 : 3月16日(金)13:30
- 前回 : -6.6%
- 予想 : –
前回は発表時に14.6ポイントも円安を誘発するという大きなインパクトとなった鉱工業生産指数。ブレが大きいことでも知られる指標ですが、今回も注目度は高いと言えます。発表のタイミングが週末であり、夜にはアメリカの鉱工業生産指数も発表となるため緊張感の高まる中での発表となりますね。
鉱工業生産は設備投資や設備稼働率とも密接な関係があります。企業活動は個人消費よりも先行性がありますから上方向へのトレンドが崩れない限りは日本の経済環境は引き続き明るいと考えても良いでしょう。日本における残された問題点は平均給与の上昇であり、これが達成されればインフレ率2.0%も実現できると考えられています。
インフレ率2.0%は日銀の政策金利変更のための重要な節目となる数値ですから、常に日本の経済指標にも意識を向けておく必要があります。
アメリカ・鉱工業生産指数
- 日時 : 3月16日(金)22:15
- 前回 : -0.1%
- 予想 : 0.2%
3月第3週も週末は米国の重要経済指標がいくつか発表となります。為替トレーダーは金曜日の夜が稼ぎ時となりますから頑張っていきましょう。
鉱工業生産指数はアメリカの設備投資や企業活動の活発度を知る上で非常に重要な指標です。設備稼働率と併せてきちんと押さえておく必要がありますね。
同じタイミングでは住宅卓効件数も発表となり、こちらは個人の懐具合を知る上でやはりとても重要です。この2つの指標がどちらも同じ方向にサプライズとなった場合は相場は大きく反応すると見られます。多くの為替トレーダーとしては円安米ドル高方向に期待したいところですがあまり先入観を持ち過ぎると痛い目に遭いますから要注意ですね。
アメリカ・ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
- 日時 : 3月16日(金)23:00
- 前回 : –
- 予想 : –
週最後の重要指標となるのがミシガン大学消費者信頼感指数の速報値です。ブレが大きく確報値との差が問題とされやすい指標ですがやはり注目度は高く為替市場に与える影響は無視できません。
この指標結果をもってポジションをどの程度オーバーウィークさせるかを判断する投資家も多く、発表の前後で相場にはある程度の波は確実に立ちます。最悪の場合でもポジションを閉じ切れなかった…などという事はないようにしましょう。
17年度相場も終わりに近づいています。為替市場の動向は相変わらず渋い期間が続いていますがここで腐ってはいけません。常に刃を研ぎ続ける投資家が大きな利益を手に入れるのです。
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