2月第4週目!105円ピタピタでショートを新規建てがおすすめ

経済指標

注目度は低いが為替が動く経済指標が多く発表されるのでチャンス

株式市場の大混乱が未だに完全には収束しない状況であり、2月第3週には米ドル円は106円台前半まで値下がりが続いています。105円を割り込むと先が見えない、との意見もあるため105円付近ではロング派とショート派の激しい殴り合いが予想されますが、105円近辺まで下落した場合、一旦はそのレベルを割り込むと見るのがセオリーです。

ロスカットの売りを巻き込んで一気に103円台まで走る可能性も高いため、ポジションが軽い人は105円ピタピタでショートを新規建てするのが良いでしょう。

2月第4週は中盤にFOMC議事録が発表されますが山場はそこだけで他の指標はあまり目立った物はありません。ポジションを軽く株式市場の動きを中止しながら外国為替の動向をチェックするようにしましょう。

コモディティ価格の上昇や仮想通貨の乱高下等、扱いの難しい材料が散見される状況ですが、あまり小さな動きに惑わされず見るべき物(経済指標・株価)をしっかり確認しつつ落ち着いたトレードやポジショニングが重要となる場面であると言えます。

2月第4週目の注目経済指標


ドイツ・ZEW景況感指数

  • 日時 : 2月20日(火)19:00
  • 前回 : 20.4
  • 予想 : 15.0

比較的ブレの大きな指数であり予測も難しいのですが、それでも先行指数としてはかなり注目度の高い経済指標と言えます。景気が強いと明らかに判断できる50を越えたのは直近でも2015年。それ以降は一時マイナス圏にまで低下することもありなかなか扱いが難しい指数と言えるでしょう。

現状では1月分が20.4と発表されており、ここから上昇基調を強められるかが焦点となっています。この手の指数はあくまでもトレンドを見るべきであり、昨年はほとんどが10台後半の数値であったため今回の発表結果が20.4を上回ればユーロには大きなポジティブ材料となります。

同じ時刻にはユーロ全体のZEW景況感指数も発表になりますからこちらと併せて状況判断すべき。


ユーロ・非製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)

  • 日時 : 2月21日(水)18:00
  • 前回 : 58.0
  • 予想 : 57.5

こちらも先行性のある経済指数ですが一般の消費者ではなく非製造業の購買担当者から意見を集めています。購買担当者というのは簡単に言えば設備投資の事で、企業が景気先行きに対してどの程度ポジティブ(ネガティブ)な見通しを持っているかを推測することができます。

ユーロ圏非製造業PMI(購買担当者指数)は昨年後半から大きく上伸しておりいよいよ60に迫る勢いとなっています。最近は米ドル安につられてユーロも円に対して安くなっていますが、再度ユーロ高の流れが復活するかどうかの一つの鍵を握る経済指標と言えるでしょう。発表は火曜日深夜となり事実上、この日発表の最後の経済指標となります。


英国・雇用統計

  • 日時 : 2月21日(水)18:30
  • 前回 : 4.3%
  • 予想 : 4.3%

イギリスの失業率を示す重要指標。経済の現状を正確に把握することのできる最重要指標の一つです。同時に発表されるILO失業率にも気を配る必要があります。

現状、イギリスの失業率は緩やかに減少しており景気の先行きは決して暗くはありません。ただ、既に完全雇用状態に近い水準となっていますから、ここから大幅な失業率低下は見込みにくいため、ネガティブサプライズが無いことを確認するだけの結果となるでしょう。

この他、同じタイミングで公共部門のネット負債額も発表となります。こちらはあまり相場に対して大きなインパクトは与えません。今回は1月分の値が発表となりますが、1月分は例年大きなマイナスとなるのが通常ですので、結果を見て無駄に動揺しないよう注意しましょう。

ポンドは2月第3週中盤時点で150円を割り込んでいます。この水準から下は買いが入りやすいと考えられますから、指標発表後の動きを見ながらポンドロングを積み増しても良いでしょう。


アメリカ・中古住宅販売件数

  • 日時 : 2月22日(木)00:00
  • 前回 : 557万件
  • 予想 : 562万件

米国の中古住宅市場の規模は2014年以降順調に成長しており直近では550万件を手堅く捉えるレベルまで伸びています。今回は前回よりも更に6万件多い予想となっており更なる米国景気の強さが示されるかに注目が集まっています。

ただし、株式市場が傷んでいる最中でもあるため、個人の資産状況が悪化すると今後はやや伸びが鈍化することも予想されます。今回の結果が仮にポジティブであったとしても今後の経済指標がやや崩れることも考えられるため慎重に米ドル買いは進めるべきでしょう。


アメリカ・FOMC議事録

  • 日時 : 2月22日(火)04:00
  • 前回 : –
  • 予想 : –

イエレン議長からパウエル議長へとバトンが渡される間際のFRB議事録であり内容が注目されます。現在、パウエル議長は今後も引き続き利上げを政策を継続する意思を示しているため、そのリズムが議事録公開によってある程度予想できるかどうかが注目されます。

内容が意外とマイルドな物であった場合は米ドルはネガティブに反応するでしょう。ただ米株に対してはポジティブであり、当然日本株も上昇しますので円安要因とある程度は相殺となる可能性も否定できません。

大方の予想としてはこれまで通りのイエレン議長時代の政策が維持されることが確認できる内容となり、サプライズは無いとされています。


ドイツ・Ifo景況感指数

  • 日時 : 2月22日(木)18:30
  • 前回 : 117.4
  • 予想 : 117.0

Ifo景況感指数は昨年中頃から急激に上昇した指数です。1万社を対象としたアンケート結果となりますが、この手の指標はおよそ半年の先行性があると見られTいますのでドイツ経済はここから今年の前半に更に上伸すると見て良いでしょう。

言わずもがなですがドイツはユーロ圏経済の牽引役です。ドイツ経済の先行きが明るいうちはユーロは比較的安全な投資先と考えられるのです。


カナダ・小売売上高

  • 日時 : 2月22日(木)22:30
  • 前回 : 0.2%
  • 予想 : –

2月第3週は終盤に目立った米国の経済指標の発表があまりありません。そのためこのようなタイミングでお隣のカナダに注目を移し、短期的にトレードするのは良いアイディアと言えます。

小売売上高は個人消費の強さを示すものであり、インフレ動向にも強い関連があります。カナダ経済は比較的安定しておりカナダドルの動きにもあまり派手さはありません。ただ、その分安心して円安ヘッジが出来る投資対象通貨とも言えます。

この翌日にはカナダの消費者物価指数が発表になりますからその前哨戦ともなります。小売売上高で新規ポジションを建て、消費者物価指数でクローズするという一泊二日戦略も有効となるでしょう。


日本・消費者物価指数

  • 日時 : 2月23日(木)08:30
  • 前回 : 0.8%
  • 予想 : 0.8%

日銀黒田総裁続投が既定路線となる中今後どのような金融政策が打ち出されるのかに注目が集まっています。既に雇用は完全雇用状態に極めて近い状況にありここから更に所得の伸びが強まれば個人消費も同じく強くなることは予想されるところです。

かつては「黒田バズーカ」の発射が注目された黒田日銀総裁ですが、その影響力はまだ残っているのでしょうか。

今回の消費者物価指数は今後の日銀のスタンスを決める上でも要注目です。

ちなみに消費者物価指数は「総合」だけでなくコアやコアコアも注目しましょう。コアとは季節性の大きい生鮮食料品を除いた物であり、コアコアは更にエネルギー価格を除いた物です。輸入に頼っているエネルギー価格が上昇したところで日本経済には何のメリットもありませんから、コアコアを確認する事はとても大切なのです。


ドイツ・実質GDP(確報値)

  • 日時 : 2月23日(金)16:00
  • 前回 : 0.6%
  • 予想 : 0.6%

順調な伸びを示しているドイツGDPの確報値になります。今回は2017年の第四四半期分の内容となります。前年比で3%以上の伸びとなればポジティブサプライズとなりますがおそらくそこまでの上昇は見込めないでしょう。発表前にユーロが安くなる場面があった場合にのみ少量サイズでユーロ買いポジションを作るのは「アリ」ですね。

また、この指標発表の3時間後にはユーロ全体の消費者物価指数が公表されます。こちらが2月第4週最後のユーロ圏を対象とした経済指標ですから、3時間だけの短期トレードとして2つの指標発表を利用するのも手ですね。2月は日数が少ないためにあっという間に終わってしまいます。無理に2月分の収益を高めようと無理はせず、いち早く新年度相場への体勢作りに意識を傾けた方が良いかもしれません。


カナダ・消費者物価指数

  • 日時 : 2月23日(金)22:30
  • 前回 : -0.4%
  • 予想 : –

基本的にカナダは米国と歩調を合わせる形の経済環境となりますが、最近ではやや米国の方が強く、カナダは相対的に見て弱い指標結果となるケースが増えています。ただ、この差は近々収斂するのではないかという意見も多く、米ドルを売ってカナダドルを買うというサヤ取りトレードを行う向きもあるようです。

このカナダ消費者物価指数は2月第4週最後の指標発表となります。ある意味米国の指標の代わりとなる存在とも言えるため、通常よりも注目度が高まる可能性もあるので油断できません。

カナダドルが大きく値下がりした場合はカナダドルを買って米ドルを売り、次週の前半に鞘が縮んだどころで決済しても良いでしょう。

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