4月30日~5月6日は円安に傾きやすい!取りっぱぐれのないように

4月30日~5月6日の経済指標まとめ

4月30日~5月6日の為替はこう動く可能性が高い!

4月最終週には米ドル円は大きく値を上げ110円に到達する勢いを見せています。ここまでひたすら我慢の連続だった米ドル円ロング派もようやく利益確保の機会に恵まれたのではないでしょうか。筆者自身も前回の記事で解説した通り、上方向の節目を110円と見込んでいましたので人心地ついたところです。

さて、5月第1週は重要指標が連続する非常に慌ただしい週となりそうです。週末の米国雇用統計の前にFOMCやADP雇用統計、ISM非製造業景況指数と特に米国関連の指標は数多く発表されます。ただ、雰囲気的に上方向に上伸するムードが高まっている最中ですし、ポジティブサプライズに素直に反応しやすい状況と言えるでしょう。日本ではGWに突入し、余裕を持って相場と向き合える人も多いのではないかと思います。このタイミングでがっつり収益をあげておきたいところですね。

米ドル円以外に目を向けると、オーストラリアの政策金利発表やユーロ圏のGDP速報値が目に付きます。こちらも米ドル円からはやや出遅れているものの今後円安に傾きやすいシチュエーションです。取りっぱぐれのないよう頑張りたいですね。

4月30日~5月6日の米ドル円の予想レンジは107円~115円です。方向としては上方向を期待しています。

4月30日~5月6日の注目経済指標

4月30日:アメリカ・PCEデフレータ

  • 前回発表値:0.2%
  • 予測値:0.2%
  • 前回発表時変動:マイナス0.9ポイント

週の初めからいきなりアメリカの重要指標が連続して発表されます。まず最初の注目指標はPCEデフレータです。この指標は個人消費に関するインフレ具合を知るためにとても重要な意味を持っています。

これまで安定的にプラス圏が維持されていますがここ数ヶ月間については更に上昇傾向となっています。今回0.4%を越えるような結果となればサプライズとなり金利引き上げのスピードアップに繋がる可能性が浮上してきます。

同じタイミングで個人所得や個人支出も発表になります。こちらと併せてチェックすることでより米国の個人が持っている景況感を正しく計ることができます。

4月30日: アメリカ・中古住宅販売成約指数

  • 前回発表値:3.1%
  • 予測値:-
  • 前回発表時変動:マイナス1.7ポイント

ややブレの大きな指標として知られる中古住宅販売成約指数ですが少しずつ上昇傾向が強まっています。景気に対する先行性のある指標ですから今後の住宅関連の指標を見る上で必ず同指標の結果は頭に置いておく必要がありますね。

今回はプラス5.0%を越える結果となった場合はポジティブサプライズとなり市場は素直に反応しそうです。

また、直前にはシカゴ購買部協会景気指数も発表されています。PCEデフレータからの流れが強まるのか、それともポジションクローズのきっかけとなってしまうのか注意しながら臨みましょう。

月曜日から盛りだくさんですが、5月第1週はまだまだ続々と重要指標の発表が続きます。引き続き集中力を保ちながら進んでいきましょう。

5月1日:豪・中銀政策金利

  • 前回発表値:1.5%
  • 予測値:1.5%
  • 前回発表時変動:マイナス3.6ポイント

日本時間の昼間に発表される数少ない重要経済指標の一つです。豪ドルの金利は現在1.5%であり今回は変更はないというコンセンサスになっています。

事実、先日の中央銀行総裁のコメントでは「急いで利上げする根拠は無い」とのことでしたので99%の確率で金利は据え置かれると予想できます。ただ、万が一のことを考えると当然無視はできませんし、サプライズがあった場合は極めて大きく豪ドルは値を飛ばすはずです。

この日はオーストラリアのAIG製造業指数やニュージーランドの住宅建設許可など、オセアニア地方の指標が連発されます。そのため、金利発表の変更はなくとも、それ以前からの雰囲気やムードで豪ドルやニュージーランドドルのレートが動く可能性も高いと言えます。数少ない貴重なトレードチャンスとなるかもしれません。オセアニア通貨に興味のある人は大切にしたい機会ですね。

5月1日:アメリカ・ISM製造業景気指数

  • 前回発表値:59.3
  • 予測値:58.5
  • 前回発表時変動:プラス0.7ポイント

今年2月に60を越え、3月分にいても59.3と高水準をキープしているISM製造業景気指数が発表となります。今回も強い結果となるのはほぼ確実視されており、生産・受注・雇用といったサブ的な指標についても注目されています。

今回、ISM製造業景況指数についてはサプライズは望みにくい状況といえますが、米ドル円が110円ほぼジャスト近辺での発表となった場合はショートカットや踏み上げの材料として利用される可能性はあり注意が必要です。

節目よりもすぐ下のレベルでの発表となった場合は上方向への跳ねを、逆にすぐ上のレベルで発表になる場合は下へ飛ぶ可能性が高いと先読みしてポジションを少量作っておくのも良い戦略でしょう。同じ時刻に建設支出も発表となります。こちらも併せて確認しておきましょう。

5月2日:中国・財新製造業PMI

  • 前回発表値:51.1
  • 予測値:-
  • 前回発表時変動:プラス4.7ポイント

中国経済の動向も相変わらず重要と言えます。米中の貿易戦争は一旦は落ち着いたかに見えますが今後どのようなタイミングで再び問題視・材料視されるかは分かりません。中国経済が下降トレンド入りしてしまうと貿易戦争も激化してしまう可能性が高まります。中国元や香港ドルを直接トレードしていなくても、中国の重要指標には一通り目を通しておくべきと言えますね。

財新製造業PMIは最近の数ヶ月明確なトレンドを示しておらず、50をやや越えたあたりで上下にウロウロしています。昨年5月には一旦50を割り込む場面も見られていますからこのあたりがネガティブサプライズの基準となるでしょう。

5/2は夜にアメリカの重要指標も控えています。相場全体のムードを計るのにもこの指標は使えると言えますね。

5月2日:ユーロ・実質GDP(速報値)

  • 前回発表値:0.6%
  • 予測値:
  • 前回発表時変動:プラス1.4ポイント

ユーロの動きに最も影響を与える指標の一つです。世界的好景気の波に乗ってユーロ圏全体の経済規模がどの程度伸びているのかを確認しましょう。強い結果となった場合は当然ユーロ高の要因となります。事前予想としては引き続きプラス0.6%前後の伸びが想定されていますが、これを大きく越え、1%近い上昇となった場合はサプライズとなります。この場合ユーロは135円以上のレベルまで上伸することでしょう。

同じタイミングでユーロの雇用統計も発表となり、こちらも見逃すわけにはいきません。雇用統計は前回発表時にはネガティブ要因に、GDPはポジティブ要因となりました。今回は同時発表であるため直後の為替レートの変動がどのように現れるか興味深いところです。

5月2日:アメリカ・ADP雇用者数

  • 前回発表値:24.1万人
  • 予測値:-
  • 前回発表時変動:マイナス7.4ポイント

過去に調査結果が何度か変更されている同指標ですが、相変わらずブレが大きいことや本番雇用統計と数値の乖離が発生しやすい事から度々相場の混乱要因となっています。ただ、影響力が強いことは事実であり、当然無視することはできません。今回は25万人を越えるかどうかが一つの節目と見られており、30万人近い結果となった場合は確実に米ドル高の要因として機能します。

週の中盤の時点で経済指標はお腹いっぱいというトレーダーもいるかもしれませんが、まだまだメインイベント(雇用統計)まで数日ありますしFOMCの結果発表も直後に待ち構えています。ADPはスルーして敢えて軽いポジションで後半戦を迎えるという戦略も当然有効です。資金管理に万全を期すためこのタイミングで今一度証拠金の状況に余裕を持たしておくのも良いでしょう。

5月3日:アメリカ・FRB政策金利(FOMC)

  • 前回発表値:1.75%
  • 予測値:1.75%
  • 前回発表時変動:プラス16.2ポイント

雇用統計・GDP速報値と並ぶ超重要指標の一つです。今回は金利据え置きが予想されていますが、景気の過熱感が高いとFRBが判断した場合は万が一のサプライズも絶対無いとは言い切れません。

もし金利が引き上げられた場合は米ドル円は110円を大きく突破し一気に113円レベルまで到達することも十分考えられます。

政策金利及び金融政策についての要人発言にも注目は集まっており、今後の利上げペースに関して何かしらの示唆があれば、それにも反応して為替は上下することでしょう。現状のコンセンサスとしては、2018年中にあと2回~3回の利上げがある、となっています。夜中の発表なのでリアルタイムでの確認はなかなか難しいかもしれませんが、ここは一つ頑張って利益を得るチャンスとしたいところです。

5月3日:アメリカ・ISM非製造業景気指数

  • 前回発表値:58.8
  • 予測値:58.5
  • 前回発表時変動:マイナス3.6ポイント

本来、主役級の重要指標であるISM非製造業景気指数ですが、5月第1週ばかりは雇用統計やFOMCの影に隠れ若干存在感が薄くなりそうです。ただ、それでもサプライズがあった場合は相場に大きな影響を与えることは間違いなく、どちらかといえばネガティブサイドへのサプライズには警戒するべきでしょう。

60を越える結果となった場合はポジティブサプライズとして評価される可能性もありますが、翌日に雇用統計を控えているためあまり大きく偏ったポジショニングはとりづらい状況と言えます。一方、52.5を下回った場合はネガティブに相場は反応すると見られます。戦術としては同指標発表直後に相場が深押しすれば、そのタイミングでロングを一定量を建て、雇用統計発表に向かうというやり方が良さそうですね。

5月4日:アメリカ・雇用統計

  • 前回発表値:10.3万人/4.1%
  • 予測値:18.5万人・4.0%
  • 前回発表時変動:マイナス12.3ポイント

前回、相場の大きな下落要因となった雇用統計ですが、今回はFOMCの直後となるだけに更に注目度が高くなります。FOMC及びその後の要人発言で雇用統計の結果に対する想像力が高まるような場面があると、雇用統計が実際に発表となる前からかなり為替レートのボラティリティは少々するととなるでしょう。

今回は雇用者数は8万人以上の伸び、失業率は0.1%の改善が見込まれています。引き続き良好な労働環境と言えますが油断はできません。ポジティブサプライズの条件としては失業率が3%台。労働人口の伸びが25万人以上となります。材料盛りだくさんの5月第1週ですが、ゴールでウィークの自由な時間を利用して最大限、収益に繋げて頂きたいと思います。

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