9月17日~23日の為替はこう動く可能性が高い!
前週の米ドルはやや強含みとはなったものの112円をしっかり超えるところまでの上昇は見られませんでした。
下値切り上げ型のチャートを形成していますので今後も引き続き期待していきたいですね。
9月第3週は新興国やイギリス、そして米国から発表される経済指標に注目しましょう。
前半はあまり盛り上がる場面はないかもしれませんが、週の中盤からは続々と興味深い指標が発表されます。
新興国絡みの指標も多いので直接トレードに活かすというよりは現状の世界経済・金融の空気感を計るのにも活用していきたいところです。
一方仮想通貨に関してはビットコインが値を伸ばす一方、アルトコインについてはあまり元気がありませんね。
米国のある投資会社によれば2021年頃に仮想通貨市場は爆発的な拡大を見せるとしています。
これを見越してややマイナーな仮想通貨を今のうちからドルコスト平均法で買い集めておくのも良いかもしれません。
9月第3週の米ドル円相場は111円~112.5円。やや強めの展開が続くと予想しています。
9月17日~23日の注目の経済指標
9月17日:ユーロ・消費者物価指数(確報)
9月第3週は前週ラストと違い穏やかなスタートとなりそうです。月曜日はトルコ関連の指標発表があるものの、その他はユーロ消費者物価指数や米国のニューヨーク連銀製造業景気指数くらいしかチェックすべきものはありません。
ユーロ消費者物価指数についても今回は確報値となりますのでサプライズがなければ相場に大きな影響は与えないでしょう。日本の自民党総裁選の行方の方が注目度が高いかもしれませんね。
とりあえず相場の雰囲気や温度を感じるくらいのイメージで内容を確認するのが良いでしょう。
9月17日:アメリカ・ニューヨーク連銀製造業景気指数
ニューヨーク連銀製造業景気指数は前回25.6から大きく乖離した結果となるとサプライズ扱いとなります。
ポジティブな意味では35以上。ネガティブな意味では10以下が目安でしょう。
前回発表時はやや大きく相場が動いたため他に重要指標もないことからややピリピリしたムードが漂う場面もあるかもしれません。
9月第3週は中盤以降から相場に動きがあると読みます。序盤からあまり力を使いすぎないよう注意しましょう。
まずはスロースタートで。気持ちを穏やかに保って相場と向き合うべきです。
9月19日:日本・日銀政策金利
今回も政策金利自体は据え置かれるでしょうが、最近やや緩和に対してトーンダウンしている日銀黒田総裁や周辺の要人がどのような発言を行うかが注目されます。
まだまだ日本の景気は完全復活したとは言えずインフレ率も上昇していません。政府サイドの財政支出が甘いという声も多いのですが、だからといって日銀が緩和に対して後ろ向きとなる理由は本来は無いはずです。
そもそも日本は債務も多いが債権も多い国です。要はバランスの問題であって債務の大きさだけを取り上げるのはおかしいと言えます。
日銀の政策金利発表は基本的には正午ごろですが、時間が遅くなると「なにか重大な変更があるのでは」という思惑がマーケットに飛び交います。
そうなると一時的に円相場は大きく動くかもしれませんが、発表後の収斂に向けて逆張り的なポジションを短期的に作るのも良い戦略となりますね。
9月19日:英国・消費者物価指数
水曜日の夕方はイギリスから多くの経済指標が発表となります。この消費者物価指数の他に、小売物価指数と生産者物価指数という全てインフレ関連の指標が発表となりますから緊張感が漂う時間帯となりそうです。
現状、イギリスは比較的景気は良いのですが強いインフレは発生していません。インフレ目標もまだ達成はできていませんから、ここで発表される指標には注目が集まります。
消費者物価指数はコアの前年比がプラス2.5%にもなればサプライズ間違いなしです。久々のポンドが急伸する展開が見られるのか楽しみにしましょう。
9月19日:アメリカ・経常収支
水曜の夜は今度はアメリカから多くの指標が発表されます。
経常収支はどのくらいのマイナス幅で済むのかが注目されますが、他にも住宅着工件数や週間石油在庫統計、MBA住宅ローン申請指数が発表になります。
経常収支は貿易関連の影響を大きく受けますがその他は主に不動産関連の強さを計るための指数ですね。
前回住宅着工件数の発表時にはマイナス14.9ポイントという大きな為替相場の変動がありましたから今回も要注目です。
経常収支はマイナス幅が1000億ドルを下回った場合はややポジティブサプライズとして扱われる可能性が高くなります。
9月20日:NZ・実質GDP
ニュージーランドドルの行方を決める上で政策金利と並び最も重要視されるべき経済指標です。
ここ数年、金利が落ち着いてしまったために魅力の薄れているニュージランドドルですが復活の狼煙を上げることができるのか注目されます。
前年比でプラス4%を超えるような大きな伸びとなればポジティブサプライズとなるでしょう。
逆に2%を下回るような結果となった場合はネガティブサプライズ扱いとなってニュージーランドドルは叩き売られる結果となるでしょう。
ニュージーランドからの指標発表は日本とあまり時差もないため早朝に行われます。8時前ということで朝のバタバタする時間帯ですが集中して結果を確認したいところです。
9月20日: 南ア・中銀政策金利
最近は新興国の動きがやや不安定であるため南アフリカ中銀の動きもきちんとウォッチしておく必要があります。
サプライズ的な金利変動はボラティリティの高いランドに更に大きな変動を与えるでしょう。
可能性としては決して高いわけではありませんが、貴重な収益のチャンスとなりますから見逃してはいけません。
南アランドは現状、長い期間持つべき通貨ではないと言えます。ランド建ての債権などもあまり買うべきではないと言えます。
このあたりはブラジルやトルコにも当てはまりますね。もしボラティリティが高く、利益になりやすい金融商品が欲しいのであれば仮想通貨を選択するのがベストといえるでしょう。
9月20日:スイス・中銀政策金利
南アフリカに続いてスイスからも政策金利が発表となります。
スイスは地味な存在ですが意外とドラスティックに金利変更が行われますのでちょっと注目し、もし動きがあるなら短期的に楽しみたいところですね。
こちらも南アフリカランド同様、あまり長期的に持つべき通貨とは言えない現状があります。
かつては日本円と同じくらいリスク回避用の通貨として選好されていたのですが、現状ではやや不安定というかリスキーな通貨に様変わりしてしまいました。
かつての面影を引きずっている方は早々に頭を切り替えた方が良いでしょう。
9月20日:アメリカ・中古住宅販売件数
米国の中古住宅市場はとても巨大であり、投資先として個人からも多くの資金が集まっています。
米国では個人が住宅投資を行うのは極普通の経済行為であり景気の良し悪しが中古住宅価格や販売件数に顕著に現れます。
かつてサブプライムローン問題で避難を浴びた米国住宅市場ですが現在では法整備もしっかりと行われ活況が戻っています。
中古住宅販売件数は為替相場に対する影響も大きく、中長期的な米国経済の行方も示唆していますから確実に結果を確認する必要があります。
9月第3週のメインイベントと言っても良い存在ですね。
9月21日:日本・消費者物価指数
9月第3週は我らが日本の消費者物価指数で締めるとしましょう。日本における金融政策はほとんどこの消費者物価指数からわかるインフレ動向によって決定されると言っても過言ではありません。
日銀は2.0%のプラスを目標としていますが現状ではなかなか達成できていませんね。今後消費増税が国民の脳内でチラつき始めるでしょうし一層実現は困難であると言わざるを得ません。
当面日銀は緩和的な政策を続けることでしょう。日銀の委員内でも意見は割れているようですが金融緩和をやめて経済がクラッシュすることだけは避けて頂きたいものです。
消費者物価指数はプラスの2.0に迫る数字となればサプライズとなります。万が一に備えて一応エントリーやロスカットの注文は入れておくべきです。
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